庭蝉について

コンセプト

作庭心
Gardenizm

植物のことは良く分からなくても(あるいは興味がなくても)、例えばリビングまえのデッキやテラスで、昼食を取ってみる。それだけで少し優雅な気分が楽しめるものです。勿論、動植物達が辺りを囲んでくれたら、気分はより深まります。非日常的な行動が、気分転換と癒しを誘う。また、それを何度となく続ける時、「心のゆとりが生まれている」ということなんでしょうか。『庭蝉』は、皆様が持つ様々な「ゆとり」を、より楽しんで頂けるような庭作りを追求しています。たとえ小さなスペースでも、そこがあなたにとっての庭になれば幸いです。

人間の営み、ゆとり

庭蝉は庭づくりをこう考えます。本来、庭は施主が好きなようにデザインして、好きなように作り、使うものです。「ガーデニング」という言葉も本来「庭仕事をする」という意味があります。ですから庭を作る事に歓びや楽しさを感じて頂きたいのです。そしてその恩恵として、実りの収穫や日々の変化を味わう事が庭の醍醐味の1つであると考えます。

私はガーデンデザイナーです。プロとして施主様の代わりにお庭を作らせて頂くのが仕事である以上、施主様と一緒に作るという価値を忘れない事が大切になります。「庭作り」は施主様が数ある業者の中から庭蝉を選んでくれたところからスタートしていて、半永久的に続く『動』の言葉であり、人間の営み、そしてゆとりそのものです。そこで私は、自分が培ってきたたくさんの感性や施工技術や繋がりが皆様の「庭作り」をよりスムーズに快適にする、1つのきっかけになることを願うのです。ここに庭蝉のプライドがあります。満足の頂ける感性や技術を常に持ち続け、更に進化させ、これからもみなさまからのご要望をお待ち致しております。

デザインスタイルは自由 デザインソースは無限大
アイデアの源泉

「自由」とか「無限大」という言葉が好きなわけですが、庭作りの基本的な本分は維持しつつ、形式的スタイルにこだわらずいろんなジャンルからデザインアイデアを頂きます。もちろん自然の中からアイデアをたくさん頂きます。そして不思議と音楽を聴いている時にアイデアが浮かぶ事もあります。その楽曲も誰かしらが作曲した訳ですから、リズムだったり流れだったりと秀逸にデザインされています。そのリズム感やテンポ、流れが庭の飛び石のリズム感になり、空気感や庭全体の流れに応用されていくのです。例えば1曲15分のジャズの演奏を聴く。例えば一周15分の回遊式庭園を歩く。どちらも同じ事なのではないでしょうか。ストーリーがあり、見せ場がある。屋号「庭蝉」もそういった音を意識させたいというイメージから生まれました。心地良いものは形を変えても心地良いものです。露地の蹲い(つくばい)の形式を洋風な庭に型を変えて取り入れることもあります。本来の庭の概念にこだわらない事がこだわりなのです。

デザイナーの本分
庭作りにおける全能性

庭蝉はデザイナー自ら現場で庭づくりをします。「庭」には樹木が植わり、草が生え日々変化していきます。 それらを図面1つで支配するのはとても難しいことです。図面では表現しきれない細かいところまでデザインイメージを壊さないためには自らで作るに限ります。時には施主様との毎日の会話でイメージを変更する事もあります。これも「庭作り」は常に「動」であることの証しですね。その他年間管理(消毒、剪定、肥料等)もデザイナーが施します。それこそデザイナーの本分ではないかと思うのです。そのために私は、今までもこれからも、デザインと施工技術と管理技術全てにおいて、庭作りに関する「全能性」を追求しています。そしてその全能性が結果としてお客さまの満足をより高い次元で叶えることに繋がっていけばと考えております。

Gardenizm : Designer’s Mind
『作庭活動』=『Gardenizm』

過去、日本人が創り上げてきた様々な文化、茶道や生け花、能など、ココロのゆとりを今に伝えるものの一つとして私は「庭」を考えます。その向こうにある「モノ」と向かい合う事で感じる生きた意識がこれらの原動力になっていると思えるからです。表面上はいろいろな趣向スタイルのお庭がありますが、根底にはやはり日本の精神文化の意識をたたえ、これからも作庭活動が出来れば、と思います。そういった「庭蝉」の持つ内面性をここでは『作庭活動』=『Gardenizm』と言っているわけです。 亭主が客に一杯の茶を点てる様に、客人のために最高の花を生ける様に、です。 作庭という文化を芯に持ちこれらに務める事から、どんなスペースにも「庭」としての空間や風景を生み出す発想に至りました。また、単に外の空間のみならず、リビングやキッチン周り、玄関内などあらゆるシーンで自然と向かい合い、楽しめるような「庭」を演出できる作庭業をしていきたいと思います。