庭蝉

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残暑見舞いを申しあげます

2019/08/13


 長柄町での連日作業は今夏の暑さを身体に刻む

 千城台の現場は一時的に休みをいただいている

 今出来る事を1つずつ、と考えているとあっという間に来春までの予定が埋まってしまった。トラックで資材置き場までの帰り道、切れる事ない一定の緊張感を噛みしめていた。こういう時こそ怪我や病気には万全の注意を払いたいのだ。9年前の夏に、私は大怪我をしてしまった。沢山の人達に迷惑をかけたし、沢山の人達に助けられた。


 置き場に着いてもまだ昼の暑さが尾を引いていた。片付けをし明日の荷造りを終えたが、家に帰る前に一息入れようと芝生の庭の椅子に腰掛けた。廻りではヒグラシとアブラゼミが午後のひと時を謳歌している。空には巻雲がうねりながら近づいてくる。空の景色はもう秋のそれに近づいているが8月の午後6時はまだ明るい。高いところでツバメが滑空していく。ふと、植栽帯の中で動く気配。よく見ると1枚だけ枯れたロウバイの葉が風に揺れているだけだった。根元を虫に齧られて宙ぶらりんなのだ。しかし私の目にはその黄色い葉が一番元気に映った。皮1枚で繋がっている分風での揺れは大きい。少しの間深く呼吸をしてから蚊取線香に火をつけ、「johnnyM」を流してみた。ハウスの電子的なビート音に蝉たちの合唱が余計に際立ってくる。読みかけの小説をひらいたが、あまり頭に入ってこないくらいに音で気持ちが満たされてくる。汗でべとついた体を帰ってシャワーで流したい。しかしこのまま椅子に座っている脱力感に勝てないでいる時間。

 気がつけば小説が読めないくらいに辺りは暗くなっていた。ヒグラシは少し静かになり遠くでアブラゼミが僅かに鳴いているのが聞こえる。これくらいになると空気も涼しくなりようやく帰路へとからだが動ける様になる。もう7時を過ぎていた。立ち上がり振りかえり北西の空を仰げば、積雲の群れが皆 西を向いていた。強烈な西陽を受けてそう見えるのだった。


       夏休みと称して どこかへ出かけるより

       こんな普通の夏の毎日を満喫している

       休息は必要だが 休日は要らないのだ

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                         暑さに耐える 立ち向かう 逃げる

                         みなさまどうかご自愛くださいませ

                                      庭蝉